逆子と鍼灸
妊娠中のトラブルである逆子、つわり、むくみ、腰痛などにも鍼灸治療は効果を発揮します。
妊娠中は身体が辛いが薬を飲みたくないという方も多いと思います。
やさしい鍼とお灸で自然治癒力を高めて、身体をいい状態に保つ事は出産中や出産後の身体の状態に深く関係してきます。
妊娠中のトラブルでお悩みの方、つくば市のさかまき鍼灸院へご相談ください。
今回は妊娠末期に来院される事が多い、逆子について説明していきたいと思います。
逆子について
逆子とは正式には骨盤位(こつばんい)と言われ、お母さんのお腹の中で赤ちゃんの頭が上にあり、お尻が骨盤に向かっている状態をいいます。
正常胎位はこの逆で赤ちゃんの頭が下にあり、お尻が上にある状態です。
妊娠33週頃までには、逆子の赤ちゃんはけっこういますが、その後、赤ちゃんが自然に回転して、36週頃までにはほとんど頭が下(頭位(とうい))の正常胎位になります。
ところが、赤ちゃんによっては33週過ぎても自然に回転せず、逆子のままとどまっている事があります。
逆子体操をして戻るケースもあるようですが、それでも戻らない場合は、逆子の出産は危険を伴うので、多くの病院では予定日前に帝王切開になります。
また、逆子は初産婦(初めて出産される方)の方が多いようです。
鍼灸院に来院されるケースは病院で逆子の場合は帝王切開になると言われ、逆子体操をやっても良くならず、お腹を切りたくないので、なんとかならないかと来院されます。
ただ、出産に近づけば近づく程、赤ちゃんも大きくなり、逆子が良くならないケースも出てきますので、妊娠初期からの鍼灸での体調管理をおすすめしています。鍼灸はつわりやむくみ、肩こり、腰痛など妊娠中の様々な症状にも効果があり、安全や産後の肥立ちにもおすすめです。
東洋医学でみる逆子
東洋医学には陰陽論という考え方があります。
すべてのものには二面性、陰と陽があり、そして陰陽は相対的なものと考えています。
一方が陰ならもう一方は陽で、反対のものでありながら、陰と陽は調和します。
例をあげると、女性(陰)と男性(陽)、身体では下半身(陰)と上半身(陽)、お腹(陰)と背中(陽)などです。
お母さんのお腹の中の赤ちゃんも、陰と陽が調和して安定しています。
お母さんの頭が上、足が下、赤ちゃんの頭が下、足が上にあります。このうようにお母さんの下腹部(陰)に赤ちゃんの頭(陽)がある状態が陰陽の調和がとれている状態で、健康な状態でもあります。
ところが、逆子の場合はお母さんの下腹部(陰)に赤ちゃんの足(陰)があり、陰陽の調和がとれていないので、赤ちゃんの発育に影響をもたらすことがあると考えられています。
陰陽の調和がとれていると、赤ちゃんにとっても居心地のよい状態です!!
逆子の原因
西洋医学では、まだはっきりとした原因が究明されていませんが、逆子になる理由として考えられる事がいくつかあります。
子宮口付近に胎盤がある前置胎盤、子宮筋腫のため子宮が狭い、へその緒が短かったり、赤ちゃんに絡まっているなどと言われていますが、これらの症状があっても逆子にならない人もいます。
東洋医学では逆子の原因は「冷え」と考えています。
身体が冷えると気の流れや血液の流れが悪くなり、お腹の張りや、下半身の冷えやむくみが強くなり、陰陽の調和が乱れ、お母さんのお腹の中での赤ちゃんの居心地が悪くなり、逆子になると言われています。
特に下半身、下腹部が冷えているお母さんは注意してください。
暑い季節でもスーパーなどの冷房が強くかかっている場所は冷やさない注意が必要です。
もし、お母さんの下腹部が冷えていると、赤ちゃんは最も大切な頭を守ろうとして、上を向いてしまう事があるのです。
このように逆子は赤ちゃんが自分の身体を守ろうとする、防御反応と言えます。
妊娠中はお母さんの体温はあがります。これは、赤ちゃんが健やかに成長する為には温かい環境が必要だからです。
日常生活では赤ちゃんのためにも、身体を温かく保つようにこころがけてください!
逆子の鍼灸治療
つくば市のさかまき鍼灸院では、逆子を無理やり戻すのではなく、逆子の原因である「冷え」を解消して、自然な形で赤ちゃんの頭が下を向くようにお手伝いをさせていただきます。
鍼灸で出来ることは、やさしい鍼とあたたかいお灸を使い、身体の冷えをとり、気の流れ、血液の流れをよくする事で、身体の芯が温まり、赤ちゃんに居心地のいい空間をつくってあげる事です。
居心地が良くなると、穏やかに動いて自然と頭が下に向き、逆子がよくなります。
また、身体の芯が温まる事で、妊娠中の様々な問題にも効果があり、安産や産後の肥立ちにもいい影響があります。
また、妊娠中は気持ちをリラックスさせる事もとても大切な事です。
ご希望の方にはご自宅で出来る簡単なお灸のやり方を覚えて頂いています。
温かいポカポカの身体になって、心も体もリラックスして、出産に望んでいただければと思います。
患者様の声はこちら→患者様の声「逆子」